本当に正しい通貨ペアの選び方とは?

先日書いたトレンド・ディスカバリーFXのレビュー記事では、「通貨の強弱を使って通貨ペアを選ぶ」という手法について、それが本当に理に叶ったやり方なのか?いまいち納得できない、という趣旨の記事を書いていました。

今回の記事では、それなら私はどのような判断方法で通貨ペアを選んでいるのか?について、書いていきたいと思います。

まずは前回の記事のおさらいになりますが、関野さんが、どのような判断方法で通貨ペアを選んでいるのか?について、おさらいしてみたいと思います。

関野さんの通貨ペアの選び方は、まず、ドル円とユーロ円の双方で上昇しているチャートがあったとします。この場合、どちらを買うか?ということになるわけですが、その判断方法として、ドル円とユーロ円が上昇中ということは円が売られていることになります。なので、もう片方の通貨は買われていれば、より強いトレンドが出ていることになります。

そこでユーロドルチャートを見て、どちらの方が買われているか?を判断し、仮にユーロドルが上昇していればユーロが買われているので、ユーロ円の方がより強いトレンドが出ていると判断し、トレードする通貨としてユーロ円を選ぶというやり方になります。

しかし、ここで私が疑問に思うのが、なぜ直近のチャートを見て、より強いトレンドが出ている通貨ペアなら、今後も強いトレンドが出ると言い切れるのか?ということです。強いトレンドが出ていたのは過去の話であり、過去に強いトレンドが出ていたからと言って、未来もそれが継続して強いトレンドが出るとは言い切れないと私は考えています。


トレンド・ディスカバリーFXの販売ページには、トレード例としてユーロ円の5分足を掲載されていたので、ユーロ円5分足の現在のチャートを見てみてます。

注目していただきたいのが、番号を振っているトレンドです。まず①の上昇については、この上昇トレンドの継続性は極めて短いものとなっています。波としては、わずかに1波で終了しています。もしこのトレンドを見て、それについていくトレードをしていれば負けているでしょう。次に②の下落についても同じように、この下降トレンドの継続性は極めて短いです。これも波としてはわずかに1波で終了しています。

その後の上昇トレンドは、ある程度継続しており、その後の下降トレンドのある程度継続しています。ここでなら、トレンドについていくトレードをしていれば、利益が出せそうな感じがします。

しかし、その後の③の上昇については、この上昇トレンドの継続性は短く、波としてはわずかに1波で終了しています。その後④の下落についても、この下落トレンドの継続性は短く、波としては3波で終了しています。

全てを総合して考えると、私には、強いトレンドが出たからといって、そのトレンドが継続しているとはあまり思えません。ある程度上げたら下げ、そしてある程度下げたら上げる、というように、上げ下げしている時もあって、むしろ割合としては、こっちの方が多い印象すら受けます。


もしFXのチャートが、上記のように、トレンドが長く続く場合が多いのであれば、確かにトレンドについていくトレードが有効だなとも思えるんです。しかし、毎回が、このようなチャートではありません。現在のユーロ円のように、上下動している場合も、けっこうあります。

なので、「とにかく強いトレンドが出たら順張りする」ということをやれば、トレンドが長く続けば勝てるし、逆に上下動する場合は負ける結果になり、ギャンブルでしかないわけです。なので、私はそのようなトレードはやっていません。

ギャンブルでないトレードを行うには、強いトレンドが出た時に、それが長く続くのか?それとも続かずに反転するのか?を見極める必要があるわけです。そしてこれを見極めるのは、けっこう簡単です。

結論から言うと、トレンドが長く続く時というのは、何かしら大きな材料が出ている場合がほとんどです。

大きな材料が出れば、それにより需要と供給のバランスが大きく変わります。需要と供給のバランスが大きく変われば、通貨の価値も大きく変わる、つまりはトレンドが長く続くわけです。

例えば直近だと、2017年8月18日に、バルセロナ車暴走テロが発生しました。こういう事件があると、世界経済が不安定になり、リスクオフで円を買いたい人が急増するため、クロス円で下降トレンドが長く続くわけです。

リスクオン、リスクオフについて解説すると、まず、通貨はたくさんありますが、大きく2つに大別されます。1つはドルや円のような先進国の通貨です。特徴としては、あまり暴落する危険性がない通貨ですが、金利が低いので、保有していてもほとんどお金が増えないのがデメリットです。

もう1つは豪ドル、NZドル、トルコリラなどのようにな発展途上国の通貨です。特徴としては、暴落するリスクもある通貨ですが、そのかわりスワップ金利が大きいので、これを買って保有しておけばお金が増えるというメリットがあります。

つまり、先進国通貨も発展途上国通貨も、それぞれ一長一短あるわけですが、傾向として世界経済が安定していれば、暴落するリスクが少ないだろうということで発展途上国通貨が買われる傾向にあります。スワップ金利が高いので、これで利益を出そうと考えるわけです。これがいわゆるリスクオンです。

逆に世界経済が不安定になれば、発展途上国通貨は暴落するリスクがより高いため、暴落する可能性が少ない先進国通貨が買われることになります。これら通貨はスワップ金利は低いので、この通貨を買ってもお金を増やすことはできません。つまり発展途上国通貨のように、リスクをとってお金を増やすことをしない、という状態で、これがいわゆるリスクオフです。

基本的にはリスクのオンとオフを行ったり来たりしていると思ってください。

大きな材料が出た場合、それを事前にみんなが予想していた場合は、需要と供給のバランスは、それほど大きくは変わりません。例えば、もしテロが発生することを誰もが予想できていれば、その予想を元に、既に円を買っているはずなので、予想が事実になっても大きな変動はないわけです。

しかし、誰もが予想できていない材料が出た場合、価格はそれを一切織り込んで動いていないわけなので、材料が出た後はトレンドが長く続きます。実際は、テロは誰もが予想できていない材料なので、トレンドが長く続くわけです。

通貨ペアの選び方ですが、根拠はリスクオフの円買いなので、確定事項は円を買うことなので、もう1つの通貨は売られる通貨を選べば、大きなトレンドが期待できます。前述の通り、世界経済が不安定になれば発展途上国通貨は暴落リスクが高くなるため、もう片方の通貨は、発展途上国通貨を選べば、より大きなトレンドが出やすいということになるわけです。つまり、豪ドル円を売ったり、NZドル円を売ったりするということです。

また、今回はテロがバルセロナで起きたわけなので、より経済が不安定になるのは、このテロが発生した地域ということになります。バルセロナの通貨はユーロなので、ユーロ円を売る、という選択もあったと思います。

逆にNGなのは、ドル円を売るという選択です。なぜなら、ドルと円は、どちらともリスクオフで買われる通貨なので、双方で買われればトレンドが出ないからです。よくFXの商材を買うと、何の根拠もなしに「ドル円はトレンドが出にくい」と言われていますが、ドル円がトレンドが出にくい理由は、ここにあります。

なので、ドル円という通貨ペアは、日本やアメリカで独自の経済的な材料があった場合は別として、FXの基本であるリスクオン/オフ的に考えると、基本的にはトレードには適さない通貨ペアということになります。


一応チャートで確認してみます。バルセロナのテロが最初にyahooニュースで報じられたのが日本時間で8月18日の1時37分なので、この時刻に縦線を入れています。MT4の時刻は日本時間です。

ボラティリティが違うので、一概にpips数で判断することはできませんが、チャートの見た目的には、ユーロ円の方が大きく下落していると思います。


一応為替ニュースも掲載しておきます。

私はこのようにして、通貨ペアを選んでいます。

「ドル円とユーロ円で、どちらを買うか迷ったら、ユーロドルを見て、ユーロドルが上昇しているからユーロ円を選ぶ」というやり方よりも、よっぽど理にかなった、合理的な選び方だと思わないでしょうか?

基本的にFXは、どんな手法でも、大きな優位性というのは存在しておらず、小さな優位性しかありません。小さな優位性しかなくても、試行回数を増やすことにより、誤差を収束させ、理論値通りの結果を出しているわけです。

しかし、「大きな材料が出たらトレンドが長く続く」という優位性は、かなり大きいと思います。数ある理論の中でも、優位性の大きさなら5本の指に入ると思います。「大きな事件があったらトレンドが長く続く」という値動きは、誰もが経験しているはずです。

こういう、大きな優位性があるところだで勝負していれば、トータルで勝つことは、そんなに難しいことではないように思います。

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